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平成30年度                                                           四季の森公園の植物へ
2月
2月9日(金)
アキニレの樹 アキニレ アキニレの果実 ナツツバキ ナツツバキ:外側の芽鱗の取れた冬芽

はす池と前山 凍った水面 クマノミズキの冬芽 マンサク マンサクの花

2月9日(金)

雪の後、今年初めて四季の森公園を訪れた。ここへはまだ2度しか来ていないのでいろいろ調べたいことがある。

 入り口を入ると、大きなケヤキの樹が聳えている。そのケヤキの植込みを越えると、はす池の前に2本のアキニレがある。この幹は褐色で、薄い褐色の斑模様が顕著であり、樹皮が剥げかかっているように見える。この姿はニレの樹独特の特徴のようだ。先日は冬芽をよく見ていなかったので、確認した。大きさを計測すると、長さ、幅とも1.5mmから2mmぐらいで非常に小さい。赤褐色で、芽鱗には毛があるように見える。

先日、篠原園で、このアキニレの樹らしいものを見た時、果実らしきものが残っていいたので、それを確認したかった。冬芽を見ながら枝を見てくと、このアキニレの樹にも同じような果実らしきものが残っていた。早速計測すると、長さ1.3cm、幅7mmであった。篠原園の樹は、恐らくこの樹と同じアキニレになるようだ。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2605.html

 アキニレを見てから、先日と同じコースを辿り、はす池を左からまわり始めた。橋の前にナツツバキがある。色々な所で、ナツツバキを見ているが、ここでは初めて見る。一番外側の芽鱗が剥がれかけているのが分かる。真ん中の1つは既に外側の芽鱗が取れたようで、白色の綺麗な毛波が見える。

 橋の手前からはす池の前山を見ると、ここは日陰の上に、すっかり雪に覆われ、薄暗くなっている。そのため、ここからはコナラやサクラの樹はよく見えない。また、目を池へ下ろすと、水面が凍っている。日陰なので、大分冷えているようだ。

 前山の土手に大きなクマノミズキがある。ミズキとクマノミズキとは名前が似ているので、相違点が知りたい。先日、ミズキの葉は互生で、クマノミズキは対生であることを知った。しかし、冬芽についてはよく分からなかった。今日は何とかよく見たいと、下に枝がないか探した。すると、何とか見つかった。冬芽が付いている。灰黒色で、冬芽の先は尖っている。ミズキの赤い冬芽は似ても似つかない。

 少し進むと、マンサクが見えてきた。先月来たときは、確か蕾だったと記憶している(資料1)。先日、舞岡公園で、咲き始めたのを見て来たので(資料2)、雪が降り寒いが、期待していた。見ると此方の方が、花数が多くなっている。赤と黄色の混ざった色彩が綺麗に映っている。
 資料1:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2545.html
 資料2:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2603.html

撮影:1月31日
  記  平成30年2月6日(月)
2月10日(土)
中央がコブシ コブシの冬芽 ヤマザクラ サンシュユ サンシュユ:黄色い蕾が見え始めている

サンシュユの幹 コナラとクヌギの林 クヌギの幹 コナラの幹 ヤマモミジ

ヤマモミジの幹 ヤマモミジの冬芽

2月10日(土)

 マンサクの樹を越えると大きなコブシの樹が出てくる。幹はそれほど太く見えないが、高く、下に枝はない。コブシの冬芽はいろいろな向きを向いていて、一定していないということは下から見ても分かる。やわらかな毛で包まれた冬芽の写真を撮ろうとしたが、空が明るいのか、逆光のようになり、なかなか綺麗な写真が撮れなかった。この冬芽にはよく見かける沢山の毛が見えない。外側に冬芽を包んでいる皮のようなものがあるようだ。

 この前山にはヤマザクラが多い。この基から何本にも幹が分かれているのもヤマザクラになる。先日もこの樹を見て、株の大きさに吃驚した。ソメイヨシノに幹は低い位置から激しく曲がる傾向があるが、ヤマザクラはケヤキの幹のように斜め上へ伸びる傾向があるのだろうか。冬芽は高い位置にあるので捉えることが出来なかった。

 ショウブ園の入り口に着いた。最初来たときは、ここまでが長く感じたが、慣れたせいか、「意外と近いなぁ」と感じた。ショウブ園沿いにサンシュユの樹が植えられている。赤い果実はすっかりなくなり、冬芽の先端が開き、黄色い花芽が見え始めて来ている。サンシュユの幹を注意して見たことがないが、この樹を見ていると自然と目が幹へ移る。綺麗な黄色い花にこの幹の荒々しさは似合わない。灰白色の樹皮には割れ目が入り、激しく剥げている。

 ショウブ園の棚田の横にクヌギとコナラが林立している。紅葉の時は、ここは綺麗な光景を映し出していた。褐色と黄色が混ざった美しさが目に浮かんでくる。クヌギとコナラの2種類が並んでいるので比較してみた。幹に不規則な溝模様があるのは共通している。比べると、クヌギの幹の方が黒く、溝模様はコナラが荒く、クヌギは細かくみえる。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2512.html

 少し奥へ入ると、コナラやクヌギと比べると幹の表面が滑らかな樹が見えて来た。何の樹だろううかと冬芽を見ると、赤いものが対生していた。その姿を見てカエデであると分かった。何本かの樹を見て行くと、「ヤマモミジ」と書かれた名札が付いていた。冬芽は小さく、1~2mmであった。よく見かけるイロハモミジの冬芽よりは丈が短く、小太りしているように見える。

撮影:1月31日
  記  平成30年2月7日(水)
2月11日(日)
大きなムクノキ 休憩所の周りにはまだ雪が残っている ショウブ園の雪景色 ソシンロウバイ ソシンロウバイの花

芦原湿原の雪原 キブシ キブシの冬芽:黄色く色づいたものが見える ケヤマハンノキの切株

2月11日(日)

 休憩所を過ぎ、更に中へ入ると、大きなムクノキがあった。四季の森公園の中にはムクノキが沢山ある。この様に根元から幹が分かれたものから、高く伸びた幹、細い幹をしたもの様々なムクノキを見ることが出来る。この幹の表皮は紙のように剥げている。根は大きな板根になっている。この特徴だけでもムクノキの特徴を表している。残念ながらこの大きな樹の冬芽は見ることが出来ない。

 一番奥へ来たので、戻り始めた。先程通り過ぎた休憩所を見ると、ここには屋根があるため、休憩所だけは雪がなく、周りはまだ雪が積もっていた。ここは谷間で、日陰の時間が長く、中々雪が解けないようだ。

 ショウブ園の棚田を見ると、木道を除けば雪が積もっている。谷の斜面を見ると、左側には雪がなく、右側には雪が残っている。右側は西日のため雪が解けにくいのかも知れない。町の中はほぼ雪が消えてきたが、四季の森公園の中は雪が多い。山があり、谷があり、アスファルトの道がない。この昔の環境が雪を長持ちさせていることは間違いない。

 ショウブ園の反対側へ出ると日光が当たっていて、明るく暖かい。ここにソシンロウバイとミツマタがある。ミツマタは枝先に白色の花が咲いているように見える。しかし、実際には蕾で、花は咲いていない。ソシンロウバイは黄色い花が咲いている。黄色い花でも花弁は蝋状の艶があり、透明さあるので、目立たない。遠くからは枝に何かが引っ掛かっているように見え、花と気が付きにくい。

 芦原湿原を見ると、雪原に変わっている。人が入れないので、雪面は平面状になっている。この場面だけを見れば、雪国へ来たような錯覚を感じる。

 キブシのところへ来た。先日このキブシを見た時、絡まった枝に吃驚した。キブシは環境によってはこのような形態になることを知ってからは驚くこともなくなった。日陰で寒いところだが、冬芽を見ていくと、先が開き、黄色く染まった冬芽が幾つか見つかった。このような状況になったキブシを舞岡公園で見て来たので、ここのキブシも正確に季節を捉えているように思えた。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-date-20180202.html

 この切株のような樹に「ケヤマハンノキの名札が付いている。先月来た時この樹の存在に気が付いたが、記録を取っていなかった。この樹は名札が付いているところから見ると生きているように思える。小枝は出ていないだろうかと太い幹の周りを見ると、下の方にはあるように見えた。何とか冬芽を見ようと考えたが、どうにもならなかった。葉が出るのを待つほかないようだ。
撮影:1月31日
  記   記  平成30年2月7日(水)
2月12日(月)
ヤマグワ ヤマグワの冬芽td> シャブシ ヤシャブシ:果実が2個ついている雄花花序は無柄 ヤシャブシ:葉芽

芦原湿原 ミツバウツギ ミツバウツギの冬芽 ウメ ウメの冬芽

2月12日(月)

 この樹も枝が絡まっているようで、先程のキブシに樹形が似ている。しかし、この樹にはキブシのような花序がない。先日見て、この樹はヤマグワとみているが、今までこの様な樹形をしたヤマグワを見ていないので、確信が持てない。冬芽は薄い褐色の芽鱗に包まれている。丸みを帯びたこの姿はヤマグワの冬芽に見える。ヤマグワの冬芽の芽鱗は無毛というが、この冬芽を拡大して見ると、先が開き、毛に覆われた冬芽が見え始めている。この点が決めかねているところである。

ヤシャブシの樹のところへ来た。このヤシャブシを調べるのも今日の目的になっている。先日、この樹を見た時ハンノキと思った。しかし、雄花花序が全て上を向いている光景を見て吃驚し、調べるとヤシャブシになった(資料1)。その時の資料によると、雄花花序は開花すると下垂するという。今見ると、まだ上を向いている。従って、開花していないことを示している。雄花花序の様子を知ろうと写真を撮ったが、高く離れているので、鮮明な写真が撮れなかった。もう1点、「ヤシャブシの仲間の冬芽は無柄になっている」点を確認したかった。枝が下にあれば、直接冬芽の確認が出来るのだが、ここでは写真を頼りにするしか手がない。なかなか鮮明な写真が撮れないが、雄花花序については柄がないようだ。残念だが、雌花花序は今回も確認できなかった。

 さらに調べて行くと、資料2が見つかった。この資料では、オオヤシャブシとヤシャブシの違いについて分かりやすく説明してあった。

資料2より抜粋(但し例外もあるとのこと)
オオバヤシャブシ・・・・枝の先端から、葉芽→雌花序→雄花序の順、果実が1個
ヤシャブシ・・・枝の先端から雄花序→雌花序→葉芽の順、果実は2~3個

 この資料を参考に写真を見ると、雄花花序が先端にあり、果実は複数付いている。従ってヤシャブシになる。

 雄花花序の下に見られる冬芽は資料2によると葉芽になるようだ。濃赤紫色でミズキの冬芽を思わせる。似ている樹のハンノキの葉芽とは大分違っている。
 資料1:https://01hana.blog.fc2.com/blog-date-20180101.html
 資料2:http://memobird4.exblog.jp/16440585/

 芦原湿原を右に見て進んで行った。すると、「湿原の中にモズがいます」と声をかけてくれた女の人がいた。前方のヨシの当たりに飛ぶのが見えた。舞い降りたので、カメラを向けようとすると、直ぐに飛び立ち、ヨシの陰に隠れてしまった。ヨシの向こう側にカメラを構えた人が一人いた。先程からこのモズを追っていたらしい。何とかこちら側へ現れないだろうかと、待っていたが、何時まで経ってもモズは現れてこなかった。その内飛び立ち、林の中へ入って仕舞った。仕方なく、芦原湿原の突端へ来て休息をとった。目は先程のヨシの方を向いている。再び、モズが雪原へ戻って来るのを期待していた。しかし、モズは帰ってこなかった。

 歩き始めると、湿原側にミツバウツギが現れた。名前からウツギの仲間の1つらしい。ウツギの冬芽は対生である。この冬芽の並びを見ると、予想通り対生になっている。冬芽はウツギより、丸く、球形に近い。芽鱗に毛はないように見える。  反対側にウメの樹が何本かあるが、花は未だのようだ。冬芽を見ると、丸く大きくなっており、色づいていた。しかし、この段階ではハクバイかコウバイかは分からない。

撮影:1月31日
   記  平成30年2月8日(木)
2月13日(火)
梅園 ウメの冬芽 大きなムクノキ ムクノキの案内板 ムクノキの大きな板根

道しるべのあった峠 ホオノキ:中央 シラカシの森林

2月13日(火)

  モズがいたところへ来た。暫く止まり、モズが再び舞い降りるのを待っていたが、森の中へ入ったきり現れて来ない様なので、先へ進んだ。芦原湿原を一周して、先程見たソシンロウバイのところへやって来た。近くで見ると、綺麗な花だが、遠くからはやはり目立たない。

 ここから、水車小屋へ向かった。細い道を歩いていると、後ろから軽トラが来た。この奥の作業場へ向かうように見えた。先日来たとき、この辺にはウワズミザクラの樹があることを知ったので、冬芽を撮影しようと考えていたが、雪が積もっていて近づけなかった。諦めて奥へ進むと、先程の軽トラが止まっており、作業する人が5~6人いて、休憩していた。この雪の中での作業は大変だなぁ」と思った。

 谷間に低木の樹が纏まってある光景が広がっていた。曲がりくねって樹からウメの樹と分かる。ここは梅園になっているようだ。未だ花が咲いていないので、冬芽の様子を見た。冬芽は赤みを帯び大きくなっていた。もうすぐ開花するようだ。

  この奥が何処へ通じているのか分からない。取り合へず進んで行くと、行き止まりらしいところへ到達した。そこには、大きなムクノキがあり、案内板が立てられていた。それを読むと、「幹周2m83cmあり、株立ちしていない1本立ちでは園内1位」と書かれていた。根元を見ると、何本もの幹が合体したようになっており、先は板根になっている。上を見て行くと、樹皮が剥げかかり、ムクノキの特徴を示していた

。  ここで行き止まりと思い、引き返そうとすると、左側に山へを上る道があった。どうやら奥があるようだ。この様子からすると、この道はちびっこ広場へ通じているように思えてきた。上へ上って行くと、大きな樹が聳える林の中へ入った。坂を上り切ると、道しるべがあり、やはり、思った通りこの道はちびっこ広場へ通じていた。この道しるべの案内で、今通って来たところは花木園であることが分かった。

 林の中に見える高く伸びる樹にはコナラが多い、その中に幹が白っぽく、滑らかな樹が見えた。この樹はホオノキではないかと思ったら、その通り「ホオノキ」の名札が付いていた。

 道の両側は林となり、大きな樹木が立ち並び、森林となっている。こういう風景を見ると、「ここが街の中か」と勘違いするほどの別世界に思える。残された自然の大切さをしみじみ感じる。正面に見える樹はコナラで、この辺りへ来ると、シラカシが多くなってくる。

撮影:1月31日
   記  平成30年2月10日(土)
2月14日(水)
ヤマザクラ ヤマザクラの冬芽 ケヤキ 左:コナラ  右:ミズキ クロガネモチの樹

右側の樹の果実 左側の樹の果実 アキニレ アキニレの冬芽

2月14日(水)

 林を抜け出ると、明るいちびっこ広場へ出た。この広場に大きなサクラの樹があり、目が惹き寄せられた。公園の目立つところにある大きなサクラの樹だから恐らくソメイヨシノだろうと冬芽を確認した。すると、芽鱗には毛がなく、先が尖っていた。この形から推定すると、ヤマザクラになりそうだ。はす池の横の前山にはヤマザクラが沢山見られたので、その可能性が高い。)

 直ぐ近くにもう1本大きな樹があった。この樹はケヤキと分かる。幹の表面は滑らかだが、下の方には樹皮が剝げた痕が斑点状に残っている。)

 広場の縁に幹が似ている2本の樹がある。遠くからは区別がつかない。近くで見ると、両方の幹に縦方向の溝模様があるが、左側幹の方が荒く、深い。右側の幹を見ていると、「水木」と書かれた名札が付いていた。この結果、左がコナラで、右がミズキと分かった。)

 広場の中央近くに緑の葉を沢山付けた樹が2本並んでいた。葉のない樹ばかり目にしてきたので、物珍しく見えた。樹の上の方を見ていると、右側の樹に赤い果実が、左側の樹には黄緑色の果実が付いていた。2本の樹は別の樹に思えたが、葉などは同じである。この2つの樹はクロガネモチではないだろうかと思った。しかし、よく見かけるクロガネモチの果実はぎっしりついているのに対し、数が少ない。若しかしたら、モチノキなのかもしれないと思い、モチノキとクロガネモチはどこが違うのか調べることになった。資料1によると、「モチノキの葉の先端の丸みは、クロガネモチの木には無いので簡単に区別がつく」と書かれていた。こういう違いもあるのかと、色々写真等を見たが、明確には区別できなかった。他に分かりやすい資料がないものかと調べると、資料2が出て来た。資料2によると、「モチノキの実は大きめで,1つの果柄から1個しか実をつけない。・・・クロガネモチの実はモチノキよりはひと回り小さく,1つの果柄から4~5個の粒状の実をつける」と記述されていた。そこで、過去に撮影したモチノキの資料を見直した。すると、1つの果柄から1個しか実がついていない事実が分かってきた(資料3)。果実は高い所にあるので、計測できないが、この樹は最初に思ったクロガネモチになるようだ。)
 資料1:https://plaza.rakuten.co.jp/inosisi72/diary/201301040003/
 資料2:http://tokushimazyumoku.la.coocan.jp/kouen/tyuo-kouen/kuroganemoti/kuroganemoti.html
 資料3:https://plaza.rakuten.co.jp/inosisi72/diary/201301040003/

 ちびっこ広場の入り口の道沿いにアキニレの樹が並木になっている。先日、この樹を見た時は、黄色く染まった葉を沢山付けていた。その時の葉は、ケヤキの葉をひと回り小さくした葉に似ていた。樹に「アキニレ」と書かれた名札があったので、北口の入り口で見たアキニレと同じものであることが分かった。幹の表皮は細かなひび割れが入り、所々剥げかかっている。先程の冬芽と変わりないと思うが冬芽を撮影した。)



撮影:1月31日
   記  平成30年2月11日(日)
2月15日(木)
ネズミモチ ネズミモチの葉の裏 ネズミモチの幹 ネズミモチの葉:透かすと葉脈が透けて見える ネズミモチの冬芽

ゴンズイの冬芽とゴンズイノフクレアブラムシ ゴンズイの冬芽 シラカシが続く林道 展望台 噴水広場の花壇

噴水

2月15日(木)

 先程ちびっこ広場でクロガナモチの名前を決めかねていた余韻が残ったまま園路を進むと、またクロガネモチに似た名前をしたネズミモチが現れてきた。この樹には記名がされている。名前が似ているトウネズミモチはよく見かけるが、ネズミモチは余り見かけない。そのため、特徴等がよく捉えることが出来ていない。特徴を調べて行くと、葉は対生し、長さ11.5cm、幅6cm、葉柄は赤みを帯びていて、1.5cmであった。トウネズミモチよりは一回り小さい。葉の表面は艶があるが、裏には艶がない。幹は灰白色で、縦方向に細かい凹凸模様が見える。この冬芽を見ようとしたが、よく分らなかった。枝の頂点を見ると、頂芽らしい尖ったものが見えるが、詳細は分からない。

 葉を透かして見ると、葉脈が透けて見えた。トウネズミモチの葉脈は透けて見えるが、ネズミモチの葉脈は透けて見えないと記憶していたが、間違っていただろうか。下記の過去の資料を見ると、記憶違いではなかった。すると、この樹はネズミモチでいいのだろうか。今後の課題となった。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2298.html

道端にゴンズイの樹が現れた。この樹が赤い実を付けた時はクサギと間違えたことがある。ゴンズイはミツバウツギ科ゴンズイ属、クサギはクマツヅラ科クサギ属で別系統だが、果実を遠くから見ると、赤い花弁の中央に濃紺の果実が見えるので、間違えやすい。赤く見えたものは、ゴンズイでは仮種皮で、クサギでは萼である。よく見れば違うことが分かるが、紛らわしかった。ゴンズイの方が、赤みが強かった印象がある。冬芽を見ようと枝を掴むと、ぬるっとして、指に何かが付いた。写真撮影を終わり、改めて枝を見ると、羽の生えた小さな昆虫がうようよしていた。枝を掴む時はこの昆虫の存在に全く気が付かなかった。後で調べて見ると、下記の資料では、「ゴンズイノフクレアブラムシ(有翅型)」として紹介されていた。頂芽、側芽とも赤褐色で楕円形に近く、先が細まっている。また、中央には縦方向に割れ目の筋が入っている。

  資料:https://soyokaze2jp.blogspot.jp/2014/12/blog-post_20.html

ゴンズイを見た後、道は林の中に入り、薄暗くなってきた。道の両端には大きなシラカシの樹が続いている。この谷間に灰白色の大きな樹が横たわったようになっている。先日もこの樹は何の樹だろうかと考えた。ここから見た様子ではムクノキか、イヌシデではないだろうかと思っているが、よく分からない。先日見た時は、黄葉した葉が幾らか残っていたが、形がはっきりしないので決め手にならなかった。今日は冬芽を撮影できないだろうかと、何度か撮影を試みた。しかし、今日も冬芽の分かる写真は撮影できなかった。

  資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2526.html

 暗い林道を抜けると明るい展望台広場へ出た。ここは。右側に噴水広場ある。ここはまだ見たことがなかったので、入ってみた。中には花壇があり、パンジーがたくさん植えられていた。円形の広場の中央に噴水があり、時間を決めて放水しているようだ。



撮影:1月31日
   記  平成30年2月11日(日)