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平成30年度                                                           四季の森公園の植物へ
5月
5月10日(木)
はす池 ケヤキ アキニレ ナツツバキ ヒトリシズカ

ヒトリシズカの果実 フタリシズカの果実 フタリシズカの雄しべ(花糸) フタリシズカの雌しべ(柱頭)

5月10日(木)

 5月5日、舞岡公園でアヤメの花を見たので、そろそろショウブの季節が来たのではと思い、四季の森公園へ出かけた。今日は子供の日ということもあり、はす池上空には鯉のぼりが泳いでいた。この頃は、鯉のぼりをこのように飾る風習が出て来たようだ。青空、樹の緑、水の色に鯉のぼりが加わり、5月の風情が十分堪能できる。

 北門を潜ると、ケヤキの緑が真夏のような太陽の光を受け、美しく輝いていた。ついこの間までが、箒状の棒のようだったケヤキの光景が嘘のようである。自然の動きが響きとして聞こえてくるようだ。

 何時もの通りアキニレを見た。前回は蕾の状態であったアキニレの樹も先行したアキニレの樹に追いつき、ほぼ同じような状態になってきた。何方の葉も秋に初めて見た時の葉の形と遜色ない形になっている。大きさを計測すると、長さ3.5cm、幅2cmであり、左右が対称でない。先が尾状でないが、葉のイメージはケヤキに似ている。ケヤキを見直すと、ケヤキ、アキニレもどちらもニレ科であった。

 ナツツバキの冬芽を見ると、一回り大きくなったようだ。白色の毛で覆われているが、割れ目の筋が見えるようになってきた。ここから開くことは間違いない。5月下旬には開花が見られるので、もう少しである。

 前回ほたる橋を渡ったところの里山でヒトリシズカの花を見たが、もう花がなく葉だけになっているので、ヒトリシズカとは分かり難くなって来た。ヒトリシズカの果実はまだ見ていないので、若しかしたら見られるかもしれないと思い、葉を裏返してみた。すると、果実が見えてきた。見ると、なかなか面白い形をしている。何に例えたらよいか考えていたら、裸電球の形を思いついた。頂点には雌しべの跡が残っている。

 今日は、同じ里山にヒトリシズカに代わってフタリシズカが見えてきた。此方はヒトリシズカよりずっと大型である。ここだけに咲いているのかと思って、周りを見ると、周りに沢山咲いていた。ヒトリシズカの花のつくりが分かり難かったが、フタリシズカもよく分らない。何方もセンリョウ科チャラン属なので、花のつくりは似ていると思える。ヒトリシズカには花弁はなかったので、フタリシズカにも花弁はないと考えられる。そうすると、この白色のものは雄しべになるようだ。下記の資料を参考にしてみると、雄しべ(花糸)は3個あり、それが内側に曲がり、雌しべを包んでいるという。写真を見て確認した。曲がった雄しべが3個あり、内側に葯がありそうなところまでは分かったが、葯の数、雌しべの様子は分からなかった。下記の資料によると、中央の雄しべに葯が2つ、両端の雄しべに1つずつ葯があるという。下記の資料には、雌しべの柱頭が示されていたので、写真を改めて見直した。すると、一番上の花に何とか柱頭らしきものが見えてきた。
 資料:https://matsue-hana.com/hana/hutarisizuka.html
撮影:5月5日
  記  平成30年5月7日(月)
5月11日(金)
ニガナ ニガナ クマノミズキ クマノミズキ エゴノキ

エゴノキ ホオノキ ミツバウツギ

5月11日(金)

 土止めの石の間から黄色い花が出ていた。この花は先日舞岡公園で見てきているニガナになる。オニタビラコなどに似ているが、頭状花の小花の数が5枚と少ないので、ニガナになる。  ミズキの花はもう終わろうとしている。クマノミズキの花はミズキにやや遅れて咲くといいうので、今日はクマノミズキの花が気になり、ここへやって来た。何回かこのクマノミズキを見ているが、斜面にあり、樹が高いので葉をはじめ花等が見難い。見たところ花は咲いていないようだが望遠写真を撮ってみた。やはり今は蕾のようだ。

 はす池に沿って進むと、頭の上に白色の花が見えた。花を見て、この花はエゴノキと直ぐに分かった。幹を確認すると、黒っぽく、細い樹である。確か、この樹はエゴノキだろうと幹を見て判断していた。

 エゴノキの花を見たので、近くのホオノキも花が咲いているのではと、上空を探した。このホオノキは高く、葉が大きいので花が確認しにくい。探していくと、何とか1輪の花が見つかった。花が大きいので、遠く   からでもきれいな写真が撮れそうだ。撮影して見ると、中の雄しべまで分かる写真であった。牧野新日本植物図鑑によると、「ホオノキの萼片は3個、淡緑色で紅色を帯びている。花弁は約9個・・・」と記述されている。花弁が約9個ということは一定していないのだろうか。保育社の植物図鑑は、牧野新日本植物図鑑と全く同じである。寺崎日本植物図譜を見ると、萼片は3で、帯紅緑色、花弁は8~9・・・となっている。やはり花弁の数は定まっていないようである。下記の資料では、偶然萼3枚と花弁8枚が確認できたが、今日の写真では萼が2枚しか確認できない。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-932.html

 ショウブ園の入り口へ来たが、未だショウブの花は開花へは遠い状態であった。そのため、道を隔てたミツバウツギへ目を移した。すると、既にミツバウツギの花は無くなり果実が出来始めていた。先日、開花した花を見ると、平開には遠かったので、まだこれから開いてくるのかと期待していたが、花がなく残念だった。牧野新日本植物図鑑には、「ミツバウツギの花は平開しない」と書かれていた。
  資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2727.html

撮影:5月5日
  記  平成30年5月8日(火)
5月12日(土)
ソシンロウバイの果実 草原の中のアヤメ アヤメの花 芦原湿原 クリの樹

クリの樹:雌花の蕾? キブシの果実 マユミ マユミの花

5月12日(土)

 ミツバウツギの隣にミツマタ、ロウバイが並んでいる。いずれも花を終えている。先日、舞岡公園でソシンロウバイを見ていた時、楕円形の果実を見た。四季の森公園にあるロウバイはソシンロウバイとは違うらしいので、どの様な果実が出来るか興味があった。見たところ、ソシンロウバイとの違いは分からなかった。大きさを計測すると、長さ3.5cm、幅2cmであった。舞岡公園のソシンロウバイは長さ3.5cm、幅1.5cmであったので、ほとんど同じである。何というロウバイかさらに調べる必要がある。

  ロウバイ、ミツマタの前の草原にアヤメが咲いていた。緑の中の青紫色は引きだって見える。アヤメ、カキツバタ、ハナショウブの順に咲くということなので、ここでは最初に咲くアヤメが咲き始めたところのようだ。ショウブ園に花がなかったことも理解できる。アヤメの外側の花弁の内側を見ると、基が黄色で、その外側が白色になっている。そこに網目の模様がある。

  アヤメを右に見て進み出すと、右前方に芦原湿原が見えてきた。湿原には背丈が高くなったヨシ(アシ)が密生している。既に、花を付けてもおかしくない大きさに成長している。背丈が2mを越えているようなので、この1か月で急激に成長してきたことが分かる。沼を一面に覆っているヨシ(アシ)の光景を見ると、生きる力の強さを感じる。

 木道を進み始めると、左の藪からクリの樹の枝が出ていた。ここにクリの樹があったとの記録が残っていないが、葉とこの蕾を見ると、クリの樹に間違いない。また、この蕾は雌花の蕾になるのだろうか?。

更に進んで行くとキブシが見られる。このキブシに花が咲いたとき、この花は雄花なのか、雌花のかと迷った。牧野新日本植物図鑑では、「キブシは雌雄が異株」と説明されていたが、資料⒈、資料2では両性花が出てきていた。花が終わってしまったので、今年はこのことを検証することは出来ないが、未だなぞに包まれている気がしている。
  資料1:https://matsue-hana.com/hana/kibusi.html.html
  資料2:http://www.geocities.jp/noko_pla/kibusi.html (使用できない)

 マユミに花が見えてきた。今までは緑色の蕾であったが、今日は花が開いていた。花は、4枚の花弁があり、黒い葯が付いた4本の雄しべが特徴的である。マユミと既に花を終えたニシキギの花がよく似ていて、花だけだと区別が難しい。牧野新日本植物図鑑、百科事典類、下記の資料1によると、「マユミは雌雄が別株」という。ところが、資料2ではマユミは雌雄同株と説明されている。試料の花はどちらに入るのだろうか。非常に迷う。
 資料1:http://www.jugemusha.com/jumoku-zz-mayumi.htm
 資料2:http://zasshonokuma.web.fc2.com/magyo/ma/mayumi/mayumi.html#hana http://zasshonokuma.web.fc2.com/magyo/ma/mayumi/mayumi.html#hana

撮影:5月5日
  記  平成30年5月9日(水)
5月13日(日)
ヤシャブシ ヤシャブシの果実 ヤシャブシの葉 ヤマボウシ ヤマボウシの花

シナサワグルミの雌花花序 シナサワグルミの果実 ウグイス

5月13日(日

 再びエゴノキが咲いていた。此方の方が低いところにあり、見やすかった。写真を撮り、次のヤシャブシのところへ向かった。ヤシャブシのところへ来ると、幹が木道の上へ高く出ているので、ここはいつも薄暗くなっている。上には果実が出来始めているようなので、見やすいものを探した。すると、低いところにもあり、何とか手で触ることが出来、接写写真が撮れた。大きさを計測すると、長さ3cm、幅1cmであった。下から見ると大きく見えたものだが、計測すると意外な大きさであった。緑色の薄い半円形のものは何んだろうか。雌花を包んでいたことから類推すると、苞鱗になるのだろうか、この苞鱗の先が反り返っているのが目立つ。この苞鱗の蓋の下に果実が出来始めていると思う。

 ヤシャブシの葉が手に取れたので、調べてみた。長さ10cm、幅5cm、葉柄2cmの楕円形をしており、縁に鋸歯がある。大きい鋸歯には太い葉脈が届き、小さい方には支脈が届いている。更に縁に毛が見られる。葉の表面、裏面ともに毛はないようだが、裏面の葉脈上には毛があるようだ。葉柄にはたくさん毛がある。

 続いてヤマボウシが出て来た。花が上を向いているので、気が付かず通り過ぎるところだった。ヤマボウシの幹には灰色と褐色の斑点模様がある。歩いていて、この斑点模様が目に入って来たので、少し離れてから振り、花を確認した。萼は開いているが、小花はまだ開いていなかった。

 芦原湿原の終点へ来ると、ここにシナサワグルミがある。この名前は最近知った名前である。先日は、木道に数えきれないほど雄花が落ちていたが、綺麗に清掃され、今日はほとんど落ちていなかった。シナサワグルミを見ると、枝から長い花序が垂れ下っていた。「一瞬雄花花序かなぁ」と思った。しかし、雄花花序はもう役目を果たし、いらなくなったので、今枝に付いていることはあり得ない。この花序は雌花花序になるはずである。よく見ると、運のいいことに、手の届きそうな高さにも雌花花序があった。長さを計測すると、35cmあった。「随分長いなぁ」と思った。果実には2枚の翼の形をした小苞が付いている。この翼の形が細長いとシナサワグルミになり、円盤状だとサワグルミになる。この果実の翼は細長い。

 「ホーホケキョ」とウグイスの鳴き声が頻繁に聞こえてきた。この鳴き声はよく聴くが、今までウグイスの姿をきちんと捉えたことがない。近くで鳴き声が聴こえた時、鳴き声が聴こえてくる方向をじっと見たことは何回もあるが、ウグイスは葉陰にいて、姿は見ることが出来なかった。今日は、鳴き声がした後、直ぐ傍の樹の陰へ入った。すぐ前の樹に止まったので、慌ててシャッターを1枚切った。2枚目の時は既に去ってしまった。写真を見て、この野鳥がウグイスなのか、図鑑で確認した。下記の写真の中に試料の写真とよく似た写真があった。
 資料:http://www.forest-akita.jp/data/bird/16-uguisu/ugu.html

撮影:5月5日
  記  平成30年5月10日(木)
5月14日(月)
ガマズミ ガマズミの花 ノアザミ ヤマハタザオ ヤマハタザオの葉と茎

ヤマハタザオの花

5月14日(月)

 シナサワグルミを見た後、近くのベンチで休んでいると、ある集団が此方へ向かってきた。先程アナウンスがあった「見どころ案内の一行」かも知れない。だんだん近づき声が聞こえてきた。案内の人がガマズミについて説明していた。一緒になって見ていると、ガマズミの花が咲き始めていた。今日まで、何カ所かでガマズミを見て来たが、いずれも蕾の状態であった。今年はここで初めて花を見ることになった。下記の資料によると、花弁は5深裂するという。先は丸みを帯びた5枚の花弁に見える。また、5本の雄しべが確認できる。
 資料:https://matsue-hana.com/hana/gamazumi.html

 ハタザオだろうか、細くひょろひょろとした長い茎の先に小さな白色の花が咲いている。背丈を計測すると90cmあった。葉は上半分にはなく、茎を抱いている。茎、葉には毛があり、鋸歯の先は尖り、棘状をしている。白色の花弁が4枚だが円筒花に見える。ハタザオについて調べていると、牧野新日本植物図鑑には、「ハタザオ、ヤマハタザオ、イワハタザオ、フジハタザオ、ハマハタザオ、ミヤマハタザオ」と6種類も挙げられていた。こんなにあるとは予想していなかった。資料はこの中のどれになるのだろうか。名前から判断して、イワハタザオ、フジハタザオ、ハマハタザオ、ミヤマハタザオの4つには該当しないと思える。ハタザオとヤマハタザオはどこが違うのだろうかという点に焦点が絞られる。下記の資料1によると、「ヤマハタザオは、ハタザオに似るが、茎や葉に星状毛があってざらつく(ハタザオには毛がなく、つるつる)」。更に、「ヤマハタザオの茎葉には鋸歯があって、先には丸みがあり、茎を抱く。(ハタザオの茎葉には鋸歯がなく、先がとがる)」の2点が指摘されていた。この2点を参考に試料を見ると、ヤマハタザオになりそうだ。また過去に見て来たハタザオも皆ヤマハタザオになるようだ。ハタザオの現物をまだ見たことがないので、下記の資料2の写真を見ると、試料と違い、葉と茎に毛がなく、葉には鋸歯がない。さらに、葉の耳の先の形が鋭いといことが分かてきた。
 資料1:https://blog.goo.ne.jp/harada1271/e/b5cfa2ad5d9b02eae098cb102780388d
 資料2:http://mikawanoyasou.org/data/hatazao.htm
 過去の資料  資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2279.html

撮影:5月5日
  記  平成30年5月10日(木)
5月15日(火)

キショウブの花 キショウブの葯と柱頭 事前の説明会 ツツジ(サツキ ツツジ(サツキ)の蜜標

カラタネオガタマの蕾 カラタネオガタマの花

5月15日(火)

 今日の天気は午後3時ごろから雨になると天気予報が報じた。朝の空模様は天気予報を裏付けるように黒い雲が出ていた。それでも、雲の合間から日が射し、昨日、一昨日のような寒さがない。今日は午後1時から四季の森公園で自然観察会がある。どの様な観察会か、体験することにした。

 四季の森公園へ早目につくと、日が陰り、家を出た時とは天気の様子が大分変わってきた。まだ早いので、先日見たキショウブのところへ行き、花のつくりを確認した。外花被片は大きく、先端は下へ垂れ、アヤメと同じような線模様が見られる。内花被片は立ち上がっている。今日確認したいのは柱頭と葯である。外花被片に重なる雌しべを持ち上げると、先端が黄色で、下が褐色をした細長いものが見えた。「これが雄しべになるのかぁ」と思った。次に、雌しべの柱頭を探した。下記の資料によると、雌しべの裂片の下側(外花被片に向かう側)に三角形の柱頭がるとあったので、探したが、見つからなかった。更に見直すと、雌しべの裂片の先まで、筋のようなものが見られ、その先に三角状の何かが見える気がしてきた。周りと同じ黄色い色をしているので、一寸分かり難いが、ここが柱頭になるようだ。
  資料:https://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/ayame.html

  キショウブを見ていると、忽ち時間が過ぎ、1時近くなったので、自然観察の集合場所へ向かった。天気がこのような状況なので、集まりが少ないのかと思っていると、いつの間にか参加者の数が増えてきた。ざっと読んで、50人は下っていないように見えた。こんなに多くの人が集まるとは予想していなかった。
 資料:http://tnt-lab.eco.coocan.jp/s/nat/tsutsuji/tsutsuji.htm

 ナツツバキの隣に「カラタネオガタマ」という樹がある。今日はこの樹が紹介された。この樹へ近づくと、何か匂いが漂ってくるとのことだった。確かに匂う。この樹の名前は初めて聞く名前で、何の予備知識がなかったので、調べてみた。牧野新日本植物図鑑にはこの名前はなかった。寺崎植物図譜では、「葉は全縁でやや波状、黄白色で縁がやや紅色内側に紫紅色のぼかしのある花を開き、強い香りがある。萼片、花弁はおのおの6」とある。保育社の図鑑では、「淡黄色で、径約3cm、バナナの香りがする」とある。短時間で見たので、「あの匂いがバナナの匂いだったのかなぁ」と思い出そうとしても、思い出せない。花の様子がちょっと違うので、確かに、カラタネオガタマだったのかと、調べると、下記の資料で、今が見頃な花として紹介されていた。
 資料:http://www.kanagawaparks.com/shikinomori/2016/05/page/2?cat=4

撮影:5月13日
  記  平成30年5月14日(月)
5月16日(水)

ベニシダ ゲジゲジシダ ミゾシダ ホオノキ:先日の写真を利用 ニワゼキショウ:先日の写真を利用

ドクダミ ナルコユリ

5月16日(水)

 花には花粉を飛ばすのに風を利用する風媒花から昆虫を利用する虫媒花へと変わってきた。昆虫を引き寄せるため、蜜をつくり、香りを放つようになった。また、昆虫に蜜のありかを示す蜜標を示したり、花弁の形を変えたりしてきた。今日は、このようなことに基づいて花を見て行く。

 ホタル橋を渡ったり、里山へ向かった。ここには、早春フクジュソウが花を咲かせ、ヒトリシズカが見られた。ここで、シダの仲間が3種類紹介された。1つ目はベニシダである。「シダは葉の裏側の胞子嚢のつき方に特徴がある」という説明があった。下記の資料では、「葉柄はわら色、若い時は紅紫色」と説明されている。更に、「最下羽片の下側第1小羽片は小さく無柄で浅裂、羽軸裏に基部が袋状の鱗片が密につく」とある。この様な説明があった。
 資料:https://matsue-hana.com/hana/benisida.html

 直ぐ隣にゲジゲジシダがあった。「中軸に羽片が交互に付いていて、その間に三角状の翼があってジグザグに見える状態がゲジゲジに似ている」というような説明があったようだ。中軸に羽片が交互に付いていて、その間に三角状の翼があってジグザグに見える。

 里山の縁を見ながらはす池に沿って進み出すと、雨がちらついてきた。天気予報より雨足が早いように思えた。ショウブ園前の草原へ出ると、ここから見えるホオノキの花の説明があった。ホオノキは高く、小雨が降っているので、花が見にくい。スタッフの人が葉の付いた大きな花を見せてくれた。この花には香りがあるとのことで、皆さんどんな匂いか、嗅いでみた。匂いはわずかに感じられた。先日この花の写真を撮っていたが、大きさが分かっていないので、資料で計測させてもらったら、直径が14cmあった。

 ホオノキの説明を聞いていると、大分雨が降って来たので、皆さん雨具の用意をし、雨の中の観察会になった。ホオノキの後、足元へ目を移しニワゼキショウの説明を受けた。この花はアヤメ科の花で、アヤメの花につくりが似ているとの説明があった。アヤメには外花被片3枚、内花被片3枚がある。ニワゼキショウもよく見ると、同じつくりになっているという。雨の中では、中々調べられなかった。

 ショウブ園の路地に入り、道際にあるドクダミの説明を受けた。このところドクダミが咲いてきてこの匂いが漂っている。「ドクダミの花の部分はどこでしょう」と問題が投げかけられた。簡単な問題だが、初めての人には分からなかったかも知れない。花弁に見える白色の部分は萼で、本来の花は中央にある小花の集まりです。小花は肉眼では確認できない。

 山側を見ると、道の脇にナルコユリの枝が長く伸びていた。先日、ホウチャクソウと比較し、植物体はひとまわり大きいが、花はひとまわり小さいことを知った。それにしてもホウチャクソウに比べると花の数がはるかに多い。

撮影:5月13日
  記  平成30年5月14日(月)